在宅栄養ケアに関する認識と取組に関する現状調査
実施趣旨・概要
管理栄養士が行う「在宅患者訪問栄養食事指導」、「居宅療養管理指導」は在宅栄養ケアを行う管理栄養士が不足しており、算定数が極端に少ない。在宅療養中の利用者に栄養に関する支援が必要な場合の介護支援専門員の取り組みを調査することで、当該地域における現状を把握する。
実施日
調査機関:平成30年11月2日から11月13日
配付及び回収
当該地域の居宅介護支援事業所及び地域包括支援センターの介護支援専門員へ調査書を配布、30事業所から回答があった(回収率56.6%)
結果の概要
- 医師や看護師のニーズが高い
- 栄養ケアが必要な人は医療的ケアが必要な人が多い
- 受診時に同行して相談する、訪問看護の利用、病院や施設の管理栄養士に尋ねるなど、専門職からの聞き取りを行っているケースが多い
- ケアマネジャーがヘルパーや家族への食事や栄養についてのアドバイスを行うことも多い
課題
- 町や民間事業所の管理栄養士から地域へのアプローチが少ない
- 家族の理解や協力が得られにくい
アンケート結果
各施設における医療的ケアの実施状況に関する現状調査
実施趣旨・概要
施設入所中の利用者に対する介護福祉士や介護職員等による医療的ケアの実施状況調査を行い、当該地域における現状を把握する。
実施日
調査機関:平成30年11月2日から11月13日
配付及び回収
遠賀中間地域の各関係施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、特定施設、グループホーム、小規模多機能型居宅介護等)へ調査書を配布、55事業所から回答があった (回収率58.5%)
医療的ケア実施数
実施している事業所は4事業所であった
課題
- 医療的ケアを実施している施設が少ない
- 有資格者の確保
- 医療体制(ヒト・モノ)
- 介護職への負担
- 安全面や衛生面
- 対象利用者の増加
- 吸引が必要な人の増加
- 入院するほど体調が悪い訳ではない
- 突発的に吸引措置が必要になることがある
- 経管栄養が必要な人の増加
- 問い合わせの増加
- 研修費用や時間
- 介護職員が定着しない
アンケート結果
施設介護職による医療的ケアアンケート(平成30年度)(PDF:360KB)
多職種間の情報交換の場や窓口の不足に係るアンケート
調査概要
関係機関同士の情報交換の場や窓口が不足しているとの課題に対して、実態把握のためにアンケートを行った。
実施日
調査機関:平成30年8月29日~9月30日
配付及び回収
当該地域の全事業所へ調査書を配布、98事業所から回答があった (回収率30.1%)
「多職種間の情報共有の場が足りているか」回答
- 十分足りている、普通:約65%
- やや不足、不足:約30%
課題
【医師に対して】
- 治療方針に関する情報が聞けていない
- 必要なときに適時情報を必要としている
【ケアマネに対して】
- 入退時の情報共有(入院前の生活や生活面での心配事、サービスの利用状況等)
【MSWに対して】
- 退院時の情報共有(入院時の病状や服薬)
【看護師に対して】
- 入退院時の情報共有(在宅時の注意事項、服薬状況等)
【リハビリ職に対して】
- 退院時の情報共有(退院後在宅での転倒の危険性、生活上の注意点等)